どーも、Micoです!
今回観てきた映画はウィル・スミス主演、「素晴らしきかな、人生」
メガホンを取ったのは「プラダを着た悪魔」のデヴィッド・フランケル監督。
こういうヒューマンドラマ、ハートフル的な作品って今までまったくと言っていいほど観てこなかったんですが、映画を観に行く度に予告編で流れていたので気になって観に行ってきました。
今回はその感想を語っていきたいと思います。
あらすじ
主人公はニューヨークで広告代理店を経営するハワード(演:ウィル・スミス)。
事業は大成功、周囲の部下もこぞって優秀。
完璧と言っていいほど順風満帆な人生を送っていたハワードだが、そんな彼の人生はある日を境に一変してしまう。
6歳の娘の死である。
娘の死から2年が経過してもなお立ち直ることはできず、オフィスに顔をだしてもドミノを並べるだけ。
もはやかつての敏腕経営者の面影は欠片もなく、抜け殻のように変わり果てていた。
そんな彼の精神状態に比例するように会社の業績も倒産寸前にまで落ち込み、せっかくの買収話にも聞く耳を持たない。
この現状に危機感を抱いた3人の部下たちは彼と会社を立ち直らせるべく、ある“企画”を立てる。
登場人物
ハワード
ウィル・スミス演じる今作の主人公。
6歳の娘を失って以来、抜け殻のような日々を送る中、ある日彼は3通の手紙を出す。
それぞれの手紙の宛先は「愛」「時間」「死」。
これはかつてハワードが従業員たちに話していた
[aside type=”boader”]「愛」「時間」「死」の3つが地球上のすべての人をつなげる要素であり、誰もが求めたり避けたいもの。
なぜなら人は常に愛を渇望し、時間を惜しみ、死を恐れる。
だから、それを広告作りの基本にしていく。[/aside]
という経営哲学に出てくるキーワードであった。
返事など返ってくることはないと理解していた上での行動であったが、そんな彼の前に突如3人の奇妙な男女が現れる。
彼らとの出会いが、止まっていた彼の時間を再び動かしていくことになる。
3人の同僚
ホイット
エドワード・ノートン演じるハワードの会社の共同経営者。
自身の浮気のために離婚で多額の慰謝料を払うことになり、その工面のために自身が保有する会社の株の10%をハワードに買い取ってもらったという過去がある。
このような経緯から面会を許されている娘からも憎まれている。
身から出た錆とはいえ、その姿はなかなか哀愁漂うものがあります。
クレア
ケイト・ウィンストン演じるハワードの部下の女性。
人生すべてを仕事に捧げてきたキャリアウーマン。
1人の女性として子どもを生みたいと密かに願っているが、子どもを生めるタイムリミットが迫っていることを自覚しており、仕事の合間に精子バンクを検索している。
サイモン
マイケル・ペーニャ演じるハワードの部下の男性。
10代の頃から重い病気を患っており、何度も再発を繰り返していた。
最近また再発してしまい、死期が迫っている状況であったが息子が生まれたばかりということもあって、家族にも言い出すことが出来ずに1人苦しみを抱える日々を送る。
ハワードの前に現れる3人
ブリジット
ヘレン・ミレン演じるハワードの前に現れる劇団員の老婆で「死」を演じている。
劇中では全身に青色を纏ったコーディネートが印象的。
ラフィ
ジェイコブ・ラティモア演じる劇団員の1人で彼らの中では最年少の青年。
劇中では「時間」を演じてハワードの前に現れる。
エイミー
キーラ・ナイトレイ演じる劇団員の女性。
劇中では「愛」を演じている。
ハワードの会社にCMのオーディションで来ていたところに、ホイットにキャッチコピーのヒントを与えたことがきっかけで彼と知り合い、今回の計画に繋がっていくことになる。
マデリン
子どもを亡くした人たちへのグループカウンセリングを行う団体の代表を務める女性。
自身も過去に娘を亡くしており、自分の娘について話すことができない彼を受け入れ、優しく寄り添う。
壁を乗り越えるヒントをくれる作品
誰しもが問題を抱えている
登場人物を見ていただければわかると思いますが、ハワードだけでなく3人の部下たちもそれぞれ問題を抱えて生きています。
ホイットは離婚したせいで娘から憎まれており、彼もまた「愛」についての問題を抱えている。
クレアは自身が妊娠できるタイムリミットが迫っており、「時間」についての問題がある。
サイモンは死期が迫り、まさに「死」というものに向き合っている。
この部下たちはまさに「愛」「時間」「死」というそれぞれのテーマを象徴する存在であり、彼らもハワードを立ち直らせる過程で役者たちと接することで自分自身の問題と向き合っていくことになります。
これは現実にも言えることで、身近なところで言えば勉強や仕事、恋愛、人間関係、誰しもが大なり小なり何かしらの問題を抱えて生きているし、今が順調であったとしても、いつかは人生の試練に直面し、それに立ち向かっていかなきゃいけない。
私の場合で言えば二度に渡る受験の失敗でしょうか。
高校生の頃は(自分で言うのもなんですが)優等生だったのに、受験は失敗してしまった。
当時はかなり打ちのめされました。
けれども、そこで立ち止まらずに困難からどう立ち上がっていくか。
単なる主人公ハワードの救済物語に終わらず、周囲の人々に対してもスポットライトが当てられていたことでより「人生の乗り越え方」というテーマに深みが出たのではないかと感じましたし、何より作品に強く共感できたポイントでもあります。
シンプルにまとまったストーリー
上映時間は97分とやや短めではあるが、そのおかげで話が冗長化せずテンポよく物語が進みます。
前述した通り、主要な登場人物は主人公ハワードを含めて僅か8人。
そのため、それぞれの人物像をつかみやすく話がわかりやすい。
だけど最後には意外な展開が待っている。
普段あまり映画館で映画を見ないという人や、私のようにヒューマンドラマものは初めてという人でも観やすい作品に仕上がっているのでオススメです。
まとめ
ウィル・スミスは昔から大好きな役者の1人でしたが、あの人は本当になんでもできますね!
脇を固める役者たちも世界トップクラスの名優ばかり。
何も起こらない人生なんてありえない。
時にはつまずくことだってある。
打ちのめされた状態から立ち上がるのはなかなか大変だし、私自身散々それを痛感してきました。
けどハワードも私も1人じゃなかった。
周りの人との関わりがあってこそ救われた部分があります。
現実といかに向き合っていくかというヒントや周囲の人たちに対する感謝の気持ちといったものを今一度再確認させてくれる、そんな映画でした。
とてもいい映画なので是非とも劇場に足を運んで観ていただきたいです!