多くのインドア人間の休日の過ごし方といえば、家のテレビで動画を見たり、ゲームをしたりといったことだと思う。
かくいう僕もLGの32インチのディスプレイを使って、プライム・ビデオで映画を見たり、たまにPS4でゲームをしたりする。
テレビにしろPCディスプレイにしろ、もう4Kなんていうものが当たり前になりつつあるくらい映像表現の進歩は目覚ましい。
ただ、音の方はというと、正直「微妙」の一言に尽きる。
これはテレビやディスプレイの薄型化に伴って、スピーカーに割けるスペースも同時に小さくなってしまったのが原因だろう。
せっかく美しい映像で見ているのだから、音だっていいものを聞きたい。
しかし、ホームシアターセットを置くほどの予算も、設置できるだけのスペースもない。
何かいいものはないかとYouTubeを検索してみると有名所のYouTuberたちによるレビュー動画で紹介されているスピーカーがあった。
その名も「Bose Solo 5 TV sound system」。
彼らの評価がとても高く、僕としても「これだ!」と感じたので思い切って購入してみたところ、実感できるレベルで音が劇的に改善した。
この記事を書き直している2019年の時点で2年ほど使っていて、今もお気に入りのスピーカーだ。
スリムなボディから放たれる迫力のサウンド
余計な装飾のないシンプルな長方形の黒いボディが僕好みだ。
32インチのテレビやディスプレイの幅よりも小さいコンパクトな設計なので、どこにでも設置できるという強みがある。
僕は現在、「Bose Solo 5 TV sound system」をPCスピーカーとしてデスクの上に置いて使っている。
スリムなボディのおかげで、エルゴトロンのモニターアームを使用してできたディスプレイの下のスペースに入れ込むことができるので、デスクの上に置いても邪魔にならないところもお気に入り。
それでいて、スピーカー1台とは思えないほどの音の迫力と表現力を持っている。
音に包まれる映画館さながらの音響体験
商品が到着して早速「ハリー・ポッターと死の秘宝 Part2」や「アベンジャーズ」といった映画作品を鑑賞。
音を聴いた瞬間、YouTuber諸兄のレビューに偽りはないということを身をもって実感できた。
少し音量を上げる必要はあるけど、スピーカーはテレビの前に置かれた1台だけなのに、身体の芯に直接響いてくるようなBOSEならではの低音と、頭上からも響いてくるような音響を味わうことができた。
5.1chのサラウンドシステムを置いてるわけでもないのに、体全体が音に包まれるような感覚になったのを覚えている。
低音を補助するサブウーファーがないので、低音が少し弱いのではないかと懸念していたけど、まったくの杞憂だった。
ちなみに低音に関しては調整することも可能なので、家族が眠っていたり、集合住宅でご近所に迷惑をかけられないという夜間の時間帯でも安心して使用できる。
セリフが聞き取りやすくなるダイアログモード
「Bose Solo 5 TV sound system」は「ダイアログモード」を使用することで俳優やアナウンサーの声がさらに聞き取りやすくなる。
リモコンの吹き出しマークのボタンを押すことで切り替わる。
僕は「Marvel’s Spider-Man」や「キングダムハーツ3」といったセリフの多いゲームをプレイすることが多いけど、ムービーシーンで「ん?今なんて言った?」ってなることが、購入以前に比べて圧倒的に減った。
映画にしても、これまでのテレビ内蔵スピーカーでは音量を上げても聞き取りづらかった小さなセリフもきちんと拾うことができるようになったと感じている。
セリフが聞き取れずに巻き戻すという行為がかなり減ったので、より作品に没入できるようになった。
もちろん、そのままのモードでもテレビやディスプレイのスピーカーの比ではないくらいクリアな音質だ。
Bluetooth接続でワイヤレススピーカーに
「Bose Solo 5 TV sound system」購入を検討していたときの僕は、作業中にBGMを流すためのコンポも欲しいと考えていた。
でもよく考えると、当時から僕は「Google Play Music」で音楽を管理していて、音楽もクラウドで管理するこのご時世に、大容量のハードディスクを積んだコンポはもはや不要だと気づいた。
最初はAnker SoundCoreなどの小型のスピーカーも検討したけど「Bose Solo 5 TV sound system」にもBluetooth機能が付いていることを知ったので、ワイヤレススピーカーの役割も任せることに決めた。
「Bose SoundTouch10」のような本職のワイヤレススピーカーには劣るけど、リモコンのBluetoothボタンを押せば、すぐにスマホにつながるので使い勝手は決して悪くない。
テレビスピーカーの機能に加えて、BluetoothでスマホからBGMを流すのにも使えるので、僕としては必要充分すぎると思っている。
シンプルな接続で手間いらず
箱の中に入っている物はスピーカー本体、電源ケーブル、ACアダプタ、光デジタルケーブル、リモコンと至ってシンプル。
接続は電源ケーブルと、スピーカーとテレビを繋ぐ光デジタルケーブルの2本だけなので、配線が得意ではない人でも容易に設置が可能。
特にこれといった設定もいらず、ケーブルをつないだらすぐに使用できるのが嬉しい。
惜しむらくはHDMI接続に対応していないこと。
多くのPCディスプレイの場合、テレビと違って光デジタル端子が付いておらず、PS4 SlimやニンテンドーSwitchにも光デジタル端子が付いていない。
アナログ接続でも充分な音質だけど、やはりデジタル接続の方が音質がいい(気がする)。
そこで僕はBLUPOWのHDMIセレクターを導入した。
HDMIの音声を分離して光デジタル出力を可能にしてくれる上、4K60Hzの映像にもきちんと対応しているので、僕のようにPCディスプレイでの使用を考えている方は一度チェックしてほしい。
ちなみにPCディスプレイに接続する場合はAUXケーブル(アナログ接続ケーブル)が必要だけど、僕の記憶が正しければおそらく付属していなかったと思うので、別途購入が必要になる。
YouTubeを視聴したりする分にはアナログ接続でも充分な音質だ。
操作性は及第点
本体に物理ボタンが一切付いていないので、音量調整やBluetoothモードへの切り替え、重低音の調節などはすべて付属のリモコンを使って行うことになる。
スピーカーを操作するだけでなく、別途リモコンの設定を行えばテレビやレコーダーのリモコンとしても利用可能。
ただ、ユニバーサルリモコンとしての機能を使っているかと言われれば正直使っていない。
音量を上げ下げするだけで、別にこの大きなリモコンを引っ張って来なければならないというのは少し面倒なところだ。
特に僕は今PCスピーカーとしてディスプレイの下に据え置いて使っているけど、手を伸ばせばすぐ届く場所にスピーカーがあるのに、操作はリモコンでしか行えないというところに歯がゆさを感じてしまう。
また先にも書いたように、接続は光デジタルケーブル1本だけなのでテレビ上でスピーカー本体の音量を確認することができない。
スピーカー側も電源のON/OFF表示用のLEDだけでインジケーターのようなものはなく、音量の調整は自分の耳の感覚で行う必要がある。
もっともワイヤレススピーカーとして使用する場合は、スマホ側で音量の上げ下げや曲送りといった操作ができるので特に問題はない。
逆にリモコンでも曲送りの操作ができるので、据え置きのスピーカーとして考えればそんなに悪くないだろう。
スピーカーの操作もそこまで頻繁に行うわけでもないので、使っていくうちに慣れる。
テレビもスマホも1台でこなせる万能スピーカー
「Bose Solo 5 TV sound system」の特徴は以下の通り
[aside type=”boader”]
- 光デジタルケーブル1本で接続可能
- コンパクトなスピーカー1台だけなのでどこにでも置ける
- Bluetooth機能搭載でスマホでも使える
- ダイアログモードでセリフをより聞き取りやすく
- 操作はすべてリモコンで行う
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テレビに接続すれば簡易ホームシアターになり、Bluetoothを使ってスマホやパソコンに接続すれば高音質のワイヤレススピーカーにもなる。
1台2役のデキるヤツだ。
リモコンでの操作性に関しては少し面倒な部分もあるけど、そのほかの部分に関しては申し分のない機能を備えている。
部屋が小さくて大きなスピーカーは置けないけどいい音で映画を見たいという人や、BGMを流すワイヤレススピーカーが欲しいと考えている人にはもってこいのスピーカーなので、ぜひ一度チェックしてみてほしい。