これまで僕のデスクでは、メインディスプレイの下にBOSEのサウンドバーを置いて使っていたが、デュアルディスプレイを上下配置するスタイルを導入した結果、今までのサウンドバーから左右に分かれたスピーカーに変更する必要に迫られ「Audioengine A2+ Next Gen」に乗り換えた。
購入した理由は正直、もう見た目が9割。カッコいいからに尽きる。
Audioengine A2+ Next Genとは

まずは基本スペックをざっと紹介しておこう。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ドライバー | 2.75インチ アラミド繊維(ケブラー)ウーファー + 0.75インチ シルクドームツイーター(各スピーカー1基ずつ) |
| 出力 | 合計30W RMS / 60Wピーク(スピーカー本体にアンプ内蔵) |
| 周波数特性 | 65Hz〜22kHz(±2dB) |
| 内蔵DAC | PCM2704C(24bit) |
| 有線入力 | USB-C / 3.5mmステレオミニ(AUX) / RCA |
| Bluetooth | aptX HD対応(aptX、AAC、SBCとも互換) |
| その他 | サブウーファー用RCA出力、磁気シールド、MDFキャビネット(木質繊維の板材)。端子類は左スピーカーに集中 |
表に出てくる「DAC」というのは、デジタルの音声データをアナログ(人間の耳に聞こえる音)に変える装置のことを指す。
「Audioengine A2+ Next GeN」は旧モデルの16bitから24bitに上がっており、これは音の解像度が旧モデルから向上していることを意味する。
PCスピーカーとしては高価なだけあって、高級感のあるポーチに包まれて梱包されていた。

ほぼ見た目で選んだが、一応それだけではない
スピーカー選びで重視したのは、次の4つ。
- 左右分離型であること
- デスクに置いても邪魔にならないコンパクトさ
- ある程度の音質があること
- デスクに馴染むデザインであること
まず32インチのメインディスプレイの下にはモバイルモニターがあるので、デスクの両端に設置できる左右に分かれたスピーカーであることは絶対条件。僕の120×60というサイズのデスクに置くことを考えると、なるべくコンパクトであることが望ましい。
ほぼ見た目で選んだとはいえ、やはり外部スピーカーを設置する以上はある程度の音質は欲しい。YouTubeやブログによる「Audioengine A2+」のレビューを見てみると、音質について大絶賛とまではいかないまでも及第点以上は与えられているという印象だった。
あとは言うまでもなくカッコいいデザイン。
検討した候補と、A2+に決めた経緯
ほかに候補として検討していたのは「Creative Pebble Pro」と「Edifier G2000」。 値段的にはコッチのほうが安かったのだが、スピーカーは頻繁に買い替えるものではないので、納得できるものを選びたいという気持ちがあった。
「Audioengine A2+」は国内外のデスクツアー動画でよく見かけていて、シンプルで洗練されたデザインに憧れがあったので次にスピーカーを買うならこれだと思っていた。
カラーバリエーションが豊富なので、差し色で思い切って赤や白にしてみようかとも思ってもみたが、やはりマットな質感がカッコよかったのでブラックカラーをチョイスした。
旧モデルのつもりで買ったら、背面がUSB-CのNext Genだった
これは個人的な余談になるが、実は僕がこれを購入したのは2024年のAmazonの年末セール。まだ、国内で「Audioengine A2+ Next GeN」は発売どころか発表もされておらず、僕は旧「Audioengine A2+」だと思って購入していた。
届いた箱を開封してみると、左スピーカーの背面の端子がmicroUSB端子からUSB-C端子になっていたのだ。

当初は時代に合わせてマイナーアップデートが入ったのかなくらいに思っていたが、後になって調べてみると、内蔵DACが16bitから24bitになり、有線入力がUSB-Cに変更された後継機種の「AudioEngine A2+ Next Gen」だったということが判明した。
Audioengineの国内正規代理店のSUPER KOPEKの商品ページを見てみると
※現在庫のパッケージにはA2+ Wirelessと表記がございますが、内容物は全てA2+ Next Genの新しいものとなります。予めご了承下さい。
という注意書きがあったので、もしかすると2025年6月の発売に向けて切り替わっていたロットを引いたのかもしれない。「Audioengine A2+ Next GeN」は旧モデルよりも値上がりしているので、それを旧モデルのセール価格で入手できたのはとんでもない幸運だった。

実際、令和の時代に今や絶滅危惧種と化しているmicroUSBは使いづらすぎるので、このアップデートは本当にすばらしい。
背面には音量調節用のツマミがあるが、実際の音量調整は「ZG-01」で行うのでここは触らずに中間の位置のままにしてある。
音質は「悪くはないが特別でもない」
さっそくデスクの両端に置いて、音を鳴らしてみた……のだが、正直な第一印象は「悪くはないけど、特別よくもないな」。期待していたほどではなかった。
少なくとも「Bose Solo 5 TV sound system」と遜色はなかったので、この価格帯のスピーカーならこんなものかくらいにしか思っていなかった。
スピーカースタンドで音が変わった
ネットを調べてみた結果、こういう左右に分かれたタイプのスピーカーは耳の高さに近づけてやると音質が激変するという話しを聞いたので、スピーカースタンド「Kanto SE2」を購入してみた。
SE2は水平ではなく、やや上を向く角度がついた形状のスタンドだ。 これにA2+を乗せて、デスクの両端から逆ハの字(内向き)になるように置いてみた。
椅子に座った僕の顔(耳)の方向へ、スピーカーがまっすぐ耳の方を向くようにしただけで、音質が明らかに向上したと感じた。
「Audioengine A2+ Next GeN」に限らず、左右に分かれたスピーカーを使っていて、音がなんとなくイマイチだと感じている人は、是非スピーカースタンドの導入を検討してみてほしい。

つなぎ方で音は変わるのか
置き方の次に試したのが、PCとの「つなぎ方」だ。 「Audioengine A2+ Next Gen」は背面にUSB-C端子があるので、ケーブル1本でPCと直接つなぐこともできる。
USB接続かオーディオインターフェース接続か
僕のデスクには「YAMAHA ZG-01」があるので普段はAUXケーブル(3.5mmステレオミニプラグ)で「Audioengine A2+ Next GeN」とつないで使っている。

ただ多くの人はUSB-Cで直接パソコンにつなぐ人がほとんどだろう。そこで「Audioengine A2+ Next GeN」を「Anker Prime ドッキングステーション (14-in-1, 8K, Thunderbolt 5)」経由でMacBook Airにつないで聴き比べてみた。

人間は音が大きいほうが良い音Audioengine-A2+-Next-Genに聞こえやすいもの。聴き比べでは、可能な限り音量をそろえたのだが、ZG-01は本体のつまみで音量を調整する仕様なので、あくまで自分の耳の感覚によるところが大きく、厳密な比較ではない点にはご留意願いたい。
ZG-01側のプリセットは使わずにイコライザをフラットにした状態で聴き比べを行った。
一般的にオーディオインタフェースを経由した方が音質は良くなるとされているが、少なくとも僕の耳では体感できるほどの差は感じることはできず、USB-C接続でも充分な音質が手に入ることがわかった。
ZG Controllerのイコライザで調整できる
ただし、ZG-01を経由するメリットは 専用ソフトの「ZG Controller」で、イコライザ(EQ)の設定ができる点だ。
好みに合わせて音のバランスを調整できるのは、ZG-01と組み合わせる強みと言っていい。

低音が物足りない人向けの選択肢(EQ、サブウーファー)
僕は今のセッティングでPCスピーカーとしては十分な音質だと感じているので、サブウーファーは導入していない。 ただ、「Audioengine A2+ Next GeN」はコンパクトなスピーカーなので、人によっては低音が物足りなく感じるかもしれない。
こればかりは好みの問題になってくるが、もっと低音がほしい場合は、オーディオインタフェースでイコライザを調整するか、「Audioengine S6」のようなサブウーファーの導入を検討してみるといいだろう。
左右から自然に音に包みこまれる感覚
「Bose Solo 5 TV sound system」から「Audioengine A2+ Next GeN」に乗り換えて、一番大きく感じた違いは、メインディスプレイの下に置かれているサウンドバーよりもスピーカーが左右に分かれていたほうが音が自然に広がるのを感じるというところ。
「Bose Solo 5 TV sound system」もセリフの聞き取りやすさや、音の迫力という点にはかなり力を入れていたが、音が左右の耳に自然に届くようになったことで、動画や映画のセリフ、人の言葉が以前よりも聞き取りやすくなった気がする。
僕の主な用途は、動画視聴、映画、ゲーム、作業用BGM。 Bluetoothも付いているが、大抵MacBook AirでYouTubeを再生するので、あまり使う機会はなく有線での使用が主。
クリアでフラットな音質なので、作業用BGMで音楽を長時間流していても聴き疲れしないのはPCスピーカーとして優秀なポイントだろう。

気になった点
概ね満足ではあるが、実際に使ってみて気になったところも4つあった。
Bluetoothをオンにすると異音がする
「Audioengine A2+ Next GeN」はBluetoothスピーカーとして使うことが可能。ただ、僕が使っているものだけなのかはわからないが、Bluetooth起動時に「ジーッ」というようなノイズが聞こえる。
僕は基本的にPCスピーカーとしての使用がメインなので、そこまで問題にはなっていないが、ここはスピーカーとしての音質に関わる部分なので無視できない残念ポイントだ。
光デジタル端子がない
有線入力は「USB-C」「RCA」「3.5mmステレオミニ(AUX)」の3種類で、光デジタル端子は付いていない。
今の僕のデスク環境では困らない。 ただ、以前はHDMIセレクターを使い、光デジタルケーブルでゲーム機とPCをつないでいた時期がある。その頃の環境のままだったら、不満を感じていたかもしれない。光デジタル接続が前提の人は注意してほしい。
サテンブラックは指紋や手の油分が目立つ
購入した「ブラック(サテン・ブラックペイント)」は、指紋や手の油分の跡がつきやすく、それが目立つ。 見た目はすごく好みなだけに、ここは惜しいポイントだ。

電源がミニXLR端子付きの特殊なACアダプタ

一般的な電源ケーブルではなく、スピーカー側の差し込み口がミニXLR端子という特殊な形状をしたACアダプタだ。万が一、ケーブルが故障したり、紛失したときに代わりを入手するのが難儀するかもしれない。
「Audioengine A2+ Next GeN」が向いているのは
ここまでの体験を踏まえて、「Audioengine A2+ Next GeN」が向いている人と向かない人を整理してみた。
向いている人
- デスクの見た目にこだわりがあって、コンパクトでデザインの良い左右分離型スピーカーがほしい人
- サウンドバーから乗り換えて、セリフや言葉の聞き取りやすさを改善したい人
- スタンド(Kanto SE2)や接続方法(ZG-01など)を工夫して、より良い音を引き出したい人
向かない人
- Bluetoothスピーカーとして使いたい人
- 光デジタル端子でゲーム機やPCとつなぎたい人
- スピーカー単体で強い低音を求める人(EQ調整やサブウーファーの検討が必要)
デスクの見た目にこだわるなら買い

- デスクの両端にスッキリ置けるコンパクトな分離型スピーカー
- 背面にUSB-Cを備え、内蔵DACは24bit対応
- スピーカースタンドに乗せて顔の方向へ向けることで音質が向上
- 左右から音が入ることで、サウンドバーよりも自然な音の広がりを感じる
- 注意点は、光デジタル端子なし・ブラックは指紋が目立つ・電源が特殊なミニXLR端子付きACアダプタの3つ
音質はPCスピーカーとして充分満足できるクオリティで、デザインの満足感も高く、デスクに加わるだけで作業環境のクオリティをワンランク上げてくれる。
小型のデスクスピーカーを探している人や、サウンドバーからの乗り換えを考えている人は、スタンドの「Kanto SE2」とあわせてチェックしてみてほしい。
